2019年4月4日木曜日

オオシマザクラと再スタート

敷地内のオオシマザクラが五分咲き。先週、センター常駐の大学院生6名、卒論生4名、ポスドク1名、事務員1名が修了・卒業・退職しました(⇒ 今後のご活躍を祈念しています)。一瞬しんみりしましたが、今週は新職員・学生が加わった総勢16名で元気に再スタートしています。
オオシマザクラ(ソメイヨシノとは違った趣き!)

センター屋上から神宮橋方面をのぞむ

2019年3月2日土曜日

公開シンポ「霞ヶ浦流域研究2019」が大盛況!

昨年10月につくばで第17回世界湖沼会議が開催され、湖沼やその流域の環境保全の大切さが広く認識されたところです。こうした機運が地域で根付きつつあるなかで、霞ヶ浦流域において地道に研究や環境保全活動を続けてきた学生・生徒、市民、研究者が、最新の成果を報告し、交流しあうシンポジウム「霞ヶ浦流域研究2019」が、32日(土)に北浦湖畔のレイクエコーで開催されました。口頭発表15件、ポスター発表12件が行われ、学生・生徒、市民、行政関係者、研究者など98人が来場しました。

発表内容は、霞ヶ浦流域の生きもの、水産、水環境から大気まで、じつにさまざまでしたが、そこがこのシンポならではのユニークなところ。例えば、霞ヶ浦や流入河川、近隣湖沼での魚類群集、絶滅危惧種のキンブナやホトケドジョウの生態、特定外来生物チャネルキャットフィッシュの被害実態についての話題。コイ由来の乳酸菌を用いた新しい養殖技術やニホンウナギのCPUEの長期変動、ごた煮干しなどの水産業に関わる話題。霞ヶ浦の湖底地形、流動解析、農業・畜産由来の大気アンモニア、気候変動と水質との関係、底生生物(ユスリカ類)の長期変遷の話題、真菌胞子の大気輸送過程の解析。さらには、霞ヶ浦流域ではないのですが、福島県の帰還困難区域での放射線物質の挙動や生物への移行経路などのホットな話題まで。

ポスターセッションでは、鉾田第二高校・茨城高校・清真学園高校・越谷北高校の生徒たちや大正大・大同大・茨城大の学生たちを中心に、水生生物の興味深い生態、水質や環境計測の技術についての話題で、会場が盛り上がりました。生徒・学生たちの発表に、プロの研究者も聞き入りました。なお、当日の様子は、茨城新聞さんにも取り上げていただけました。

シンポジウムで発表してくださったみなさま、協力してくださった関係機関のみなさま、どうもありがとうございました。今後もこのシンポジウムを、霞ヶ浦流域の教育機関・研究機関と連携しながら、年1回行っていく予定です。こうした機会を通して、地域のみなさまと一緒に霞ヶ浦流域をはじめ、地域の環境問題のいまとこれからについて考えていきます。

大学生が発表中:絶滅危惧種キンブナの生活史

高校生のポスター発表:生きものの興味深い生態に大学生・研究者が聞き入る

2019年2月27日水曜日

霞ヶ浦(北浦)の魚のクリアファイル

過去50年間に霞ヶ浦(北浦)で採れた全魚種をほぼ網羅したクリアファイルが完成。今後、観察会や実習で使う予定です。

2019年2月26日火曜日

公開シンポ「霞ヶ浦流域研究2019」参加募集

3月2日(土)にレイクエコー(行方市)で公開シンポ「霞ヶ浦流域研究2019」を開催します。http://www.ibaraki.ac.jp/events/2019/02/131700.html

学生・研究者・市民の気軽な交流の場です。入場無料、事前申込み不要で、どなたでもご参加いただけます。 みなさまのご来場お待ちしております。


2018年10月21日日曜日

いばらき子供大学の特別授業

いばらき子供大学 鹿行キャンパスの特別授業として、「霞ヶ浦の魚たち ー外来種と在来種の攻防戦ー」を、水圏センターで開講しました。身近な魚たちを題材に、霞ヶ浦の歴史や環境の変遷、そして、最近の外来魚と在来魚の攻防戦について、近隣5市の生徒さん20名ほどに、実習や講義を通して学んでもらいました。みなさん、大変熱心で、センタースタッフもよい刺激をいただきました。ぜひ、またいらしてください。お手伝いしてくださった白浜少年自然の家やひと・まちねっとわーくのスタッフのみなさま、ありがとうございました。
伝統食材「ゴタ煮干し」の観察に熱中!

2018年10月19日金曜日

世界湖沼会議に巨大アメリカナマズ剥製などを出展中

10月15日~19日につくば国際会議場で開催されている第17回世界湖沼会議(いばらき霞ヶ浦2018)の展示ブースに、当センターから、茨城大学の湖沼研究の歴史、1960年代と2010年代の北浦の全魚種が示された大型パネル(パネルに掲載されている魚種の変遷から環境の変化も推察できるもの)、保管されていた希少魚種の標本、84cmの巨大チャネルキャットフィッシュ(別名アメリカナマズ)の剥製などを展示しました。また、顕微鏡でユスリカ類や動物プランクトンなどの微小な生きものを観察したり、湖沼調査機器に実際に触れたりできる体験コーナーも設けました。期間中は多くの方々にご来場いただくことができました。展示ブースに来てくださったみなさま、どうもありがとうございました。


http://www.ibaraki.ac.jp/news/2018/10/160951.html

*湖沼会議終了後、これらの展示物は、当センターに展示されています。


2018年9月9日日曜日

陸水環境科学実習

9 月5日~9日の5日間、理学部3~4年生を対象とした「陸水環境科学実習」が水圏センターで行われました。この実習では、霞ヶ浦(西浦・北浦)を調査 フィールドに、陸水環境科学、とくに湖沼に関わる環境科学の基礎をじっくりと学びます。今回は、次のようなメニューでした。

<今回の実習メニュー>


1日目:
    <午前から夕方>
     バスツアー:霞ヶ浦(西浦)の自然・再生植物帯での調査
            (周辺のため池での調査も)
     特定外来生物カワヒバリガイの観察と採集
 二枚貝の濾過摂食実験の開始
<夕方~夜>
  チャネルキャットフィッシュに関する講義後に、駆除釣り大会
2日目:船上での湖沼調査、湖心部と沿岸部での環境要因調査・生物調査など
(クロロフィル量の測定、パックテスト、イオンクロマト、ユスリカ幼虫の拾い出し・同定、動物プランクトンの同定・計数など)
3日目:沿岸帯での各種漁具(手網、投網、定置網、地曳網)による魚類の採集
魚類の観察・同定のあと、胃内容物を解析し、食物網図を作成
4日目:
   <午前>
   自由選択実習(いくつかの課題の中からひとつを選択してもらう)
    1.検索表を使用した本格派ユスリカ幼虫同定実習
    2.県外他地域の環境試料や魚類の放射線物質の測定に関する研修
    3.水生昆虫調査法:プロフェッショナル編
    4.魚類調査法:プロフェッショナル編
    5.霞ヶ浦の水産業を学ぶ+食材魚の同定+地魚メニュー開発
   <午後> 
     データ整理・実習成果発表会準備、小レポート作成
5日目:まとめのディスカッションで,霞ヶ浦を取り巻く問題を真剣に議論

*今回は天候に恵まれ(猛暑日もありましたが・・・)、5日間にわたる霞ヶ浦でのさまざまな実習メニューを、すべて無事に終えられました。自由選択実習は初の試みでしたが、興味がある内容をより深く学べる点で、好評でした。TA&教員もひと安心です。実習生のみなさん、本当におつかれさまでした。また、いつでもいらしてください。(TA&教員一同)

地曳網調査
チャネルキャットフィッシュ(アメリカナマズ)の稚魚
ホトケドジョウ(流入河川で採集)
アカハライモリ (流入河川で採集)
投網教室
実習生が投網で採集した大物
流入河川で実習中
おつかれさま会

集合写真