巨大ナマズ(=外来魚チャネルキャットフィッシュ)を含む湖沼・河川の外来種問題、利根川水系の淡水魚、釣獲調査、水辺の環境教育などに興味のある、11大学(東北大、立正大、中央大、農工大、学芸大、海洋大、富山大、滋賀大、大阪大、鹿児島大、琉球大)の学生(理学・農学・水産学・工学・教育学などを学んでいる学部1年生~博士前期課程1年生)計14人が参加してくださいました。今回の実習メニューは次のようなものでした。
<実習メニュー>
首都圏に位置しさまざまな湖沼環境問題に直面している霞ヶ浦を調査フィールドに、湖沼の外来生物問題の現状と課題について、実際にフィールドで体感しながら学ぶ。
・環境調査:沿岸帯での水温,透明度,pH,溶存酸素量等の測定と水質分析
・在来生物の生息状況調査:地曳網,投網,定置網等を用いた魚類の採集,プランクトンネットや採泥器などを用いたプランクトンと底生動物の採集,顕微鏡を用いた観察・同定・計数など
・チャネルキャットフィッシュの生息状況調査
・チャネルキャットフィッシュの生物学的特徴を探るための解剖
・実習生のアイデアによる防除手法の開発・試験
実習生には、このようなメニューについて個々の視点で学んでもらいました。最終日に、外来魚問題(とくにチャネルキャットフィッシュ)について、班ごとに分かれてグループディスカッションを行いました。最後に、 「チャネルキャットフィッシュとどう付き合っていけばよいのか?」と題して、参加者全員で自由に意見交換を しました。
意見交換会では、チャネルキャットフィッシュの生態研究や駆除手法の開発、地域でこの問題にどのように取り組むべきか、霞ヶ浦からの拡散防止策、遊漁制度、教育活動や普及啓発活動などについて、今までにないアイデアがいくつも出てきました。
実習後には、「外来魚が引き起こす問題やその対策の難しさについて、本当に深く学ぶことができた」との感想をいただきました。また、「全国から同じような興味をもった大学生が集まり、大学間や異分野交流ができたことが何より良かった」との感想も多くの学生からいただきました。
実習生のみなさん、3日間、本当におつかれさまでした。また、いつでもセンターにいらしてください。水辺の生き物や環境問題に興味のあるみなさんのために、水圏センターの扉はいつでも開いています。
(センタースタッフ&TA学生一同)
参加者で集合写真 |
駆除試験の準備中 |
初日の試し釣りで釣れたチャネルキャットフィッシュ |
チャネルキャットフィッシュの胃内容物:3種も食べてます! |
小型地曳網調査を体験中 |
タモ網採集を体験中 |
TA学生が外来ナマズの生態を説明しているところ |