当初は、北浦や周辺の水路での魚類の採集調査やサンプル解析を予定していたのですが、台風26号やその後の集中豪雨の影響で北浦が著しく増水していたために断念しました。
その代わりに、2日間にわたって、次のような魚類学実験のメニューを実施しました。ただ、こちらはこちらで、なかなか好評でした。
■19日午後:地元スーパーの食材魚を用いた魚類学実験
日本人にとって最も身近な動物の一つである「魚類」について、系統分類学的な位置、体の構造や機能、生態学的な特性などを、他の動物との違いから説明しました。さらに、地元スーパーで売られている食材魚(サンマ、アカカマス、アジ、スズキ、チダイ、カタクチイワシ、コノシロなど)を観察・解剖し、魚類の外部・内部形態とそれらの機能特性について、深いところまで理解していただきました。
■20日午前中:大人のためのチリメンモンスター講座
チリメンジャコ(=シラス干し)に混入しているモンスター(さまざまな魚種の仔稚魚、カニ・エビ・シャコの幼生、イカ・タコの子供)を拾い出した後、仔稚魚学の技術で種レベルまで同定していきました。チリメンモンスター探しは、小学校などで海洋生物の多様性について学ぶプログラムとして利用されていますが、高校生物の先生方とともに行うことで、より専門的な内容になりました。すでに授業で取り入れている先生方がおられ、センタースタッフも様々なノウハウを伝授してもらいました。
今回の研修では、先生方から率直なご指摘・アドバイスをいただけて、センタースタッフの方もとても勉強になりました。新たな教材開発のアイデアも賜りました。またのご来訪をお待ちしております(加)。
チリモンを同定しているところ |
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